「プライド」はリーダーの足を引っ張る罠のようなものです。リーダーのプライドは、多くの人々の関心とサポートの中で自然と強くなるものです。苦言を言われることがないリーダーや地位が高い人の場合、そのプライドはより早く強くなります。ブレーキが壊れたような状況の中で、高すぎるプライドはいつしか傲慢となり、リーダーの考え方をも変えてしまいます。そして、このようなリーダーの傲慢は共同体を混乱へ導きます。
 心理学者たちは、このように高すぎるプライドの問題を「ヒューブリス症候群」と名づけています。ヒューブリス症候群は、「一定期間、成功の道を走り続けてきたトップがかかりやすい人格障害」だといわれています。実際、プライドが高いリーダーほど、他人の助言には耳を傾けず、自分の主張を貫こうとします。多くの人の関心を引きたがり、自己中心的で、礼儀をわきまえません。そして、共同体の評価を受け入れず、自分のプライドを傷つける人には過剰反応を示します。
 高すぎるプライドの一番大きな問題は、リーダーの視野を狭くさせることにあります。傲慢さは、リーダー自身が正しいと信じ込んでいる情報だけ求めさせます。偏狭な視野にさせ、自分だけを見るようにさせます。多様な状況を判断し、分析し、共同体にとって最適な選択をしなければならないリーダーが、自己中心と欲望に囚われて、自己の利益のための選択をするようになってしまうのです。このような状況が続くと、自分が聞きたいことだけを聞き、見たいことだけを見るようになり、頑固な自分の殻に閉じこもるようになります。共同体と円満な対話ができなくなり、評価も受け入れられず、共同体のダイナミックさを妨害する存在になってしまいます。
 リーダーを孤立させるこの行き過ぎたプライドから離れることができるように、次の三つのことを検討し、挑戦することを勧めます。
 ①リーダーの地位がもたらす特権(権威)の中で、諦められることがあるか考えてみましょう。
 ②良い言葉だけを言ってくれる人々だけではなく、苦言を言ってくれる人々と共に働いてみましょう。
 ③自分をリーダーとして立て、従ってくれる人々に常に感謝を表しながら生きましょう。感謝が限りなくあふれるリーダーは、プライドの罠に陥る可能性が低いからです。
 牧師と牧者はリーダーです。毎日変化を続けるメンバーと良い関係を保ち、彼らの心をひとつにするため、自分が先にプライドを捨てましょう。

 趙 南洙師

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 貧乏で、学歴も低かったため、いつも自尊心が低い男性がいました。人前ではいつも自信がなく、人前に立つことも、話すことも苦手な人でした。結婚し、子どももいましたが、心の中で自分はこの社会にとって無意味な存在だと決めつけていました。
 「なぜ、自分はここまで自尊心が低いのだろう」と悩む中で、ある日答えを見つけます。それは「自己卑下してしまう習慣」が彼にはあったからでした。今まで自分が貧乏なのは、「親から引き継いだから」だと思っていましたが、このような考え方も間違っていたことに気づきます。彼は親から貧乏を引き継いだのではなく、自ら貧しい生活を選んでいたのです。
 その理由は三つありました。一つ目は、長すぎる睡眠時間です。毎日10時間寝ているのにも関わらず、朝起きる時に「昨夜は寝心地がよくなかった」と言い訳をする習慣がありました。二つ目は、本当に怠惰に過ごす姿です。夢は持っているものの、いつも甘えて時間の管理が全くできていませんでした。三つ目は、年と共に増えた諦めの感情でした。自ら働いて得るより、人から貰う方がもっと楽で、簡単で、速いからという貧乏性があったのです。 自分の問題に気づいた男性は、具体的な課題を立てて実践することを決断します。10時間だった睡眠時間を5時間まで減らし、スケジュール管理ノートを作り、優先順位を決めて行動しました。そして自己管理をしながら生きる喜びを見つけ、自分の人生計画を立てると決めました。貧乏性をなくすためにも隣人を助け始めました。
 問題は、それでもなお怠惰な自分との戦いです。明日の朝、早起きするために、今夜は早寝をするといった簡単な計画から始めました。このような小さなことを守らない限り、大きなことも成し遂げられません。実践もせず、失敗したと挫折することは、まだ怠惰な習慣から離れることができていないということでしょう。
 彼は毎日箴言を黙想しながら自分との戦いを続けました。諦めたい気持ちが浮かぶ時には「自分の霊を治める者は町を攻め取る者にまさる。」(箴言16:32)というみことばを黙想しながら実践を続けました。そのうちに彼が作るトーストは噂になり、周りのホテルに泊まる外国人観光客までもそれを食べるために集まりました。
 彼は今、韓国で全国300箇所のトーストチェーン店を持つクリスチャン企業家になりました。このストーリーの主人公であるソッポントーストの代表、キム・ソッポンさんは、今も次世代への夢のために、具体的な実践を続けています。

 趙 南洙師