2024年 年間標語 年間標語 「神体験の教会」(詩篇34篇8節)
『教会がいつも意識して優先すべきこと』牧師コーナー(81)
教会に二人の訪問者がいたとしましょう。一人は近辺の教会から一度訪問に来た信徒で、もう一人の訪問者はキリスト教に興味を持ったVIPでした。訪問者の信徒はとても社交的で、皆と楽しく会話を交わす姿を見ると私たちの教会でも良く馴染めそうな人に見えました。その一方、VIPである人は人と話すのが苦手で交わりの時間に戸惑っている様子でした。正直、教会戦力の視点から見れば訪問者の信徒がメンバーに加わってくれるなら何と好ましいことかと考えが先走ることがあります。逆に、このVIPが教会に続けて来ると教会の足を引っ張る存在になるのではと心配することさえあります。
マタイ28章の大宣教命令によれば、教会は伝道と弟子作りのために存在しています。ルカ5:31でイエスキリストは取税人や罪人たちと付き合ったとして受けた批判に対して「医者を必要とするのは、健康な人ではなく病人です」と仰っています。イエスキリストが御国のために役立つ働き人を集めようとしたなら、“病人”ではなく、真面目で社交性のある人たちにアプローチされたと思います。しかし、意外なことに、イエスキリストは少し変わった人や社会からは除外され嫌われていた人たちに声をかけられています。これが私たちに何を語ってくれているでしょうか。
教会に奉仕者が足りない場合、戦力不足だとどうしても“神様、良い奉仕者を送って下さい”とばかり願うようになります。そして、VIPより戦力になれる人が来ることを内心もっと喜んでしまう場合があるかも知れません。しかし、本来私たちがすべき祈りは、“主よ、私たちが主の愛と福音を分かち合うことの出来るVIPを与えてください”と言うものです。奉仕者がある程度そろった教会は戦力を気にするより伝道を最優先することを意識し、またメンバーたちが伝道に一緒に励むことが出来るように訓練すべきであります。今日からVIPたちのために祈っていきましょう。そしてVIPたちを迎え入れられる教会にしていきましょう。
チョ・ドリュー師