2024年 年間標語 年間標語 「神体験の教会」(詩篇34篇8節)
『主の手を握って行こう』牧師コーナー(85)
2010年の公開された「英国王のスピーチ」でも話題になった王と言えば1936年から1952年までイギリスを治めたジョージ6世です。 彼はもともとシャイな性格で、人前でしゃべるのが非常に苦手な人だと知られています。 そんなわけで、彼はいつも国民に向けて話すことを避けて来たそうです。 しかし、そんな彼に大きな正念場がやって来ます。 1939年、ドイツ軍の攻撃によって、イギリスは他の選択肢をなくし、ドイツに対して全面戦争を宣言することになります。 第一次世界大戦で痛い経験をしたイギリスだけに国民はこの戦争に対して大きな不安を抱えていました。 そんな国民に対して唯一慰めの言葉をかけられたのは国の王だったのです。 ジョージ王は、1939年のクリスマスの日にラジオ番組を通して全国にいる国民に対して歴史に残るスピーチを演説します。
そのスピーチの後半にジョージ王は“神は知っておられる”と言う詩を引用してこのように演説しました。“私は年の門(Gate of the year)に立つ男性に言いました。 “私がこれから行ったことのない未知の道を歩くことになるので、道を照らす光を下さい。” そしたら、その男性はこう答えた、“暗闇に入り、あなたの手を神の手の上にのせなさい。 その方が光を持って行くより、また知っている道を行くことより安全なのです。” このスピーチは戦争を控え1940年がどんな年になるのか全く分からない道筋に立っていたイギリスの国民たちを大きく励ましたと言います。 私たちが行く道は未知の世界だけど、私たちが道を照らす光を持って行くより、神によって導かれる方が安全だと言うことです。
2021年はどんな一年になるのでしょうか? コロナは収束するのでしょうか? 経済は回復するのでしょうか? 私たちは自由に旅行し、愛する兄弟姉妹たちと食卓の交わりが出来るようになるのでしょうか? 今では、正確に今年を予測出来る専門家もいない状況です。 皆さん、今こそ、私たちの手を主の手の上に置くべき時です。 一人で不安を抱え先のことを持って苦悩するより、神の手を取り一歩一歩進む時です。 これを具体的に言い換えれば、私たちの未来全てを主の御手に委ねることです。 “主よ、2021年がどんな年になっても、それを主の御手の中にあります。 良い結果でも、悪い結果でも、あなたが全てを治められることを信じ、また全てを益に変えて下さることを信じます。 ただ、私たちが出来ることを示して下さい。 私は自分が出来ることに忠実にならせて下さい”と言う祈りが主に2021年を委ねる祈りです。 2021年と言う未知の世界に入って行く皆さん、主にあって信仰と希望を持ち前進して行きましょう。
チョ・ドリュー師