日和見主義（ひよりみしゅぎ）とは、ある定まった考えによるものではなく、形勢を見て有利な方につこうという考え方のことです。多くの未信者がクリスチャンに失望している原因は、日和見主義的に行動する私たちの姿にあると思います。

彼らはイエス様についてよく知らなくても「愛しなさい」と教えた程度は知っています。しかし金銭の問題が生じると未信者と同じように欲張り、自分の権利ばかり主張するので、信仰者と未信者の違いが感じられません。だからあまりクリスチャンたちに魅力を感じないし、また主イエスを信じるべき理由もわからないようです。

この世の中には善意で生きる人は多くいます。しかし犠牲を求められたり、自分に損害が生じたりするならそのような生き方を拒みます。

ところが同じ状況でも犠牲と損害を惜しまず仕える私たちを見るとき「やはりクリスチャンは違う」と感じるようになります。そしてこのように人を生かしている神様とキリストへの好奇心が与えられ、キリスト教の信仰に興味を持つようになります。これが魅力であり、神様に栄光を帰すことです。

魅力的に生きるということは、単純に食前の祈りの姿を見せたり、会食で回るお酒を断ったりする程度に留まるレベルではありません。未信者が魅力的に見えるのは、隣人のためなら損害を受けても犠牲をいとまない姿勢にあると思います。

例えば、主日礼拝や教会の奉仕のために特定の日を休んだなら、その代わりに他人が嫌がる休日や週末の仕事を引き受けるほどの犠牲を払う姿を見せるべきであると思います。このような生き方が職場を通して神様に栄光を帰すことです。

激しい競争社会で頑張って生きることも難しいのに、損害まで引き受ける犠牲の生き方は恐ろしいことです。犠牲の結果が自分と家族までに否定的な影響を及ぼすと考えるなら、さらに怖くなるでしょう。

にもかかわらず、私たちが犠牲を払うことができるのは、すべてを満たしてくださる主の約束（マタイ6：33）を信じ、十字架を乗り越え、復活の生き方を見せてくださった主イエス様を見上げているからです。

だから互いに犠牲を惜しまずに仕え合う家の教会こそ、魅力的に生きる人々の集まりなので、誇らしいと思います。