我が教会が信徒を立て上げる家の教会をしているのは、文化を超えた神のことばである　聖書が教えている教会の姿が家の教会であると学び、理解しているからです。 　長いキリスト教の歴史の中で、多くの思想とムーブメント（運動）が起こっては消えて行ったことを覚えています。だから新約聖書が教えている真の教会を回復しようという家の教会のムーブメントも、一つの時代の流れとして過ぎ去ってしまうのではないか、という疑問もあるでしょう。

　問題は、新約聖書が教えている真の教会の回復を追求する家の教会ムーブメントが「聖書に立ち返ろう」という基本精神を失い、ある組織やシステムにこだわるようになることです。そうなってしまうとその時から変わり始め、消えてなくなる一時的なムーブメントで終わってしまうでしょう。

　イエス様がユダヤの指導者たちを厳しく叱られた理由は「先祖たちの言い伝え」を神のことばよりも重要視したからでした（マタイ15：2-6）。今、我が教会も同様に叱られるかもしれないという姿勢で謙遜に自分たちを見直すべきだと思います。

　ある人々にとっては、自分の経験や信念が「先祖たちの言い伝え」になり得るでしょうし、ある人々にとっては、自分が気に入るやり方が「先祖たちの言い伝え」になり得るのです。聖書より先祖の言い伝えがより重要になると、教会から生命力が失われてしまいます。聖霊の御業が離れてしまいます。

　先祖たちの言い伝えが聖書より重要だと考える危険は、家の教会を追求する我が教会でも現れるかもしれないものです。だから、私たちは聖書の通りに行う基本的な原則を忘れてはいけません。今、私たちが大事に握っているものが聖書的ではないと思うなら、いつでも　　思い切って修正するべきでしょう。 　家の教会の核心は、あるやり方にこだわるのではなく、聖書が教えている通りに単純に　信じて、単純に従うことです。