牧場には経済的な困難の中にいる方々がいらっしゃいます。それで、ある方にお金を貸してほしいと言われて悩んでいる牧者がいらっしゃるかもしれません。牧者にお金を貸してほしいとお願いして断られると、愛がない牧者だと非難し、傷つけることもあり得ます。そのような負担のせいで牧者の働きを辞めることもあり、また、このようなことが怖くて牧者になることをためらっている人も過去にいました。

　お金を貸してほしいと言われたがどうしたら良いか、あるいは、保証人になってもらいたいと言われたがどうしたら良いか、という相談の電話を牧者たちから受けたりもします。

　突発的な経済困難にあっている隣人を助けることは、非常に尊いことです。しかし、基礎的な生活を維持する問題ではなく、事業の資金を貸してほしいだとか、保証人になってほしいというのでは、話は違います。それは牧場メンバーという理由でお金を貸してあげたり、保証人になってあげたりすると、牧者自身の家族と将来が脅かされるからです。

　主任牧師として私は、牧者たちを守る責任を感じています。これからお金を貸してほしいだとか、保証人になってほしいと言われたら、教会の方針だからと言って断ってください。その人が、牧者は愛がないと非難し、教会を離れても問題ありません。呵責を感じる必要もありません。

　互いに信じられる昔からの信徒同士でも、できる限り金銭の関係を持たないことが良いでしょう。もちろん、例外的に犠牲を負っても助けるという感動の心があるときには、助けてあげてください。自分を犠牲にする姿勢がないと、人を助けることはできないからです。しかし、無分別な金銭関係によって、家族の将来まで犠牲になることはしないようにしてください。

　信徒のみなさんは、自分の牧者にお金を貸してほしいというような金銭的な要求をしないでください。当然ですが、牧者たちも牧員たちにお金を貸してはいけません。そして牧者のみなさんにもお願いします。もし、基礎的な生活を維持できない家庭があったら、教会に相談してください。教会が静かに助けられるようにします。

　31名の牧者、牧者夫妻たちは、我が教会の誇りであり、主の証しです。全信徒が祈り、立てるべきです。